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MEO for Psychiatry
クリニックのMEO対策とは
公開日:2026-08-05|最終更新:2026-08-30|執筆:近藤 大貴(精神科医/合同会社クリニカルウェブ代表社員)
MEOは、Googleマップや「近くの心療内科」といった地図検索で、上のほうに表示されるための対策です。スマホで場所を探す人が中心の医療機関にとって、影響はとても大きい領域です。ここでは仕組みと、精神科・心療内科ならではの注意点を交えてご説明します。
オンラインの集患は、役割の違う三本柱で考えます。地図で見つけてもらうMEOは、その一本です。
一
地図検索での表示は、何で決まるのか
「三宮 心療内科」とスマホで調べると、地図と数件の医院が上部にまとまって出ます。この枠に入るための土台がGoogleビジネスプロフィール(GBP)——地図上の院の情報欄です。まずここを持ち、整えることがMEOのすべての起点になります。
Googleは、地図検索の並び順をおおよそ三つの観点で決めていると説明しています。
| 関連性 | 検索した言葉と、その院の情報がどれだけ合っているか。診療科やサービスの記載が具体的なほど、合致を判断しやすくなります。 |
|---|---|
| 距離 | 検索した人の現在地から近いか。ここは動かせませんが、対応エリアが明確だと拾われやすくなります。 |
| 視認性(知名度・充実度) | 情報がどれだけ充実し、口コミや実際の評判があるか。GBPを丁寧に整え、運用しているほど有利に働きます。 |
一次資料:Google ビジネスプロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」
https://support.google.com/business/answer/7091?hl=ja
二
開業前の先生へ——院名そのものが、強力なMEOになる
あまり語られませんが、先ほどの「関連性」に最も強く効く要素のひとつが院名そのものです。正式名称に地名や診療領域を示す言葉が含まれていると、「〇〇駅 心療内科」といった検索語との合致をGoogleが判断しやすくなり、地図検索で有利に働きます。これから開業される先生であれば、院名を決める段階でこの視点を持っておく価値は十分にあります。
ただし、有効なのは「命名の段階」だけ
ここで一つ、はっきりお伝えしておきたいことがあります。この話が使えるのは、開設届に記載する正式名称そのものを決めるとき——つまり開業前に限られます。開業後に、実際の院名は変えないままGBP上の表示名だけ「〇〇駅前|うつ・不眠|△△クリニック」のように盛るのは、Googleのガイドラインが明確に禁じるキーワードの詰め込みです。発覚すれば修正を求められ、最悪の場合プロフィール自体が停止されることもあります。この手法を平然と提案してくる業者もいますが、契約しないことをおすすめします。
命名のときに、あわせて考えておきたいこと
- 院名は後から変えにくい——変更すれば開設届・保険医療機関の届出・看板・印刷物・ドメインまで一式に波及します。最初の一回で決めきる前提で考えます。
- 地名を入れると、移転の自由度が下がる——「〇〇駅前」と名乗った院は、その駅前から動きにくくなります。将来の移転可能性も天秤にかけてください。
- 口頭で伝えやすい長さに——電話予約や紹介の場面で言いやすく、聞き取りやすいこと。検索対策を詰め込みすぎた長い名前は、患者さんの実利を損ないます。
- 近隣の同名・類似名を先に調べる——似た名前の医療機関が近くにあると、地図上で混同され、口コミや電話の取り違えまで起きます。
一次資料:Google ビジネスプロフィール ヘルプ「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」
https://support.google.com/business/answer/3038177?hl=ja
三
メンタルクリニックならではの、口コミの難所
MEOの一般論では「口コミを集めましょう」と語られます。ですが精神科・心療内科では、そこに独特の壁があります。ここを理解せずに進めると、患者さんを傷つけたり、法に触れたりしかねません。
口コミが、そもそも書かれにくい
メンタルの通院は、家族にも打ち明けていない方が少なくありません。「通っていることを知られたくない」という気持ちは自然なもので、実名の残る口コミは書かれにくい。飲食店や整体と同じ感覚で件数を求めるのは、この診療科には合いません。数が集まらないことを前提に設計する必要があります。
口コミへの返信は、受診の事実に触れない
精神科・心療内科の受診情報は、個人情報保護法上の「要配慮個人情報」にあたります。ネガティブな口コミに院が返信するとき、「ご来院ありがとうございました」「その症状については…」などと書けば、書き手が患者であること・受診の事実を、院自らが公の場で認めてしまうことになります。これは重大なプライバシーの問題です。返信では、特定の受診事実に一切触れない——この原則を外してはいけません。
一次資料:e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」(第2条第3項)
https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=415AC0000000057
四
だから、こう対策する
難所を踏まえたうえで、やるべきことははっきりしています。派手さはありませんが、効きます。
| GBPの完全記入 | 診療時間、休診日、電話、予約リンク、駐車場、バリアフリー、支払い方法まで、埋められる欄はすべて埋めます。空欄が多いほど、関連性でも視認性でも損をします。 |
|---|---|
| カテゴリ選定 | 主カテゴリを「精神科医」「心療内科」など実態に合わせて正しく選び、副カテゴリも過不足なく。ここがずれると検索と噛み合いません。 |
| 写真 | 外観・入口・受付・待合など、初めての人が安心できる写真を用意します。場所が分かる外観写真は、迷わず着けるという実利にも直結します。 |
| NAPの統一 | 院名・住所・電話(Name/Address/Phone)の表記を、サイト・GBP・各種掲載先ですべて一字一句そろえます。「1丁目1-4」と「一丁目1番4号」の揺れも、機械には別物です。地味ですがMEOの根幹です。 |
| GBP投稿の定期運用 | お知らせや診療時間の変更などを定期的に投稿し、動いているプロフィールとして保ちます。放置された情報欄は評価されにくくなります。 |
| 口コミの適切な集め方 | いただいた患者さんに「もしよければ」と自然にお願いする範囲にとどめます。強制、報酬と引き換え、スタッフや業者によるやらせは、Googleのポリシー違反であり、発覚すれば大きな不利益になります。数より誠実さです。 |
一次資料:Google マップ ユーザー作成コンテンツ ポリシー「禁止および制限されているコンテンツ」
https://support.google.com/contributionpolicy/answer/7400114?hl=ja
返信の型を、あらかじめ決めておく
口コミへの返信は、受診事実に触れない中立の定型文をベースにするのが安全です。感謝や改善姿勢は一般的な言い回しで伝え、個別のやり取りは院の連絡先へ誘導します。感情的な反論は禁物です。当社では、この返信マナーも含めて運用をご一緒します。
五
効果について、正直なところ
MEOで「必ず地図の一番上に出す」と保証することはできません。表示順はGoogleが決めるもので、距離や競合状況にも左右されます。できるのは、関連性と視認性を正しく高め、上位に入りやすい状態を保つことです。過度な保証をうたう業者や、口コミの水増しを提案してくる業者には、どうかご注意ください。
地図での見え方を、まず確認します。
「地域名+心療内科」で検索したとき、先生の院がどう表示されるか。GBPの整備状況とあわせて無料でお調べし、SEO・MEO・LLMOの三本柱で改善案をご提案します。
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